言い忘れていたが!

黒岩省吾に清き一票を!ではなく、ゴミカスのような怪獣ファンというのは関西勢の大勢には該当しないと言うハナシ。
先日も怪獣仲間に頼まれて、某ソノラマの某カラーテレビカードを何枚かカード欠品につき相場の半額くらいで手に入れて、上手い具合に手元にあったバラカードを補填してめでたく完品にしてお渡ししたら、念願の逸品が手に入ったと完品相場の代金をいただいてしまって、慌てて半分お返ししたような案配。しかし実にいい気分だった。少なくとも自分の周辺はこんな人ばかりで、大人のコレクターはこうでなくてはと毎々思う。

ヘッセ「少年の日の思い出」読了。中学の国語の教科書でおなじみ、ヘッセの「少年の日の思い出」が所収される単行本があるとは知らなかった。急ぎ手に入れて読んでみたら、なんか違和感あったので調べてみたところ、訳者が教科書とは違う人でガッカリして、やっぱりヘッセは高橋氏か実吉氏でなくてはと思ったと言うハナシ。

オープンチャンネルD

アラン・ドロンの「ジェフ」が観たくて観たくて如何ともし難くて、ドロンファンの大家の人にダメもとでメール送ってみたらまったく見返りなく、字幕付きのDVDを快く送っていただいて、普段から我利我利亡者のゴミカスみたいな怪獣ファンと関わっている自分としては心が洗われるよう。久しぶりに加藤隊長よろしく心の中で手を合わせてみる。

DVD「ジェフ」。ギャングドロン34歳。レアな作品は実際に観てみるとたいしたことないねぇ!みたいのが多いけど、これは観た限りのギャングドロン映画でも出色の出来ばえで、自分のドロンベスト3に間違いなく入る一本。ギターソロのメインテーマも最高。監督はイェーッ!の「さらば友よ」のジャン・エルマン。あえて言うなら日本版ポスターのメガネにマシンガンのドロンがほんの一瞬だったのが残念。あとタイトルの「ジェフ」がドロンのことでなかったのもビックリする。

ティム・オブライエン「世界のすべての七月」読了。村上春樹の著作は読んだことないけど、氏の翻訳本は精力的に読んでいる。氏の翻訳の読みやすさにプラス、氏のお勧めに好みの作品が多いからで、今回の「世界のすべての七月」も30年ぶりの同窓会に集った1969年卒業生の現在と過去を描いて、キャラクターの多さでいささか散漫だっけど面白かった。

D・マダニエル「ナポレオン・ソロ/恐怖の巨人衛星」読了。シリーズの9冊目で、こちらはおなじみハヤカワのペーパーバック。気絶するほどつまらなかった。ナポレオン・ソロ・シリーズで希少で読んだことなかった後半を通勤用にまとめ買いして途方に暮れている。

ポール・オースター「偶然の音楽」読了。これも素晴らしく面白くて、自分としては珍しく帰宅してからも読み耽ってしまったけど、ラストはなんかとても釈然としないものがある。

私はギャンブルは大嫌いだ!

フェンテス短編集「アウラ・純な魂」読了。これは面白かった。メキシコの作家の幻想譚。太古の神像が不気味に復活して分かり易い「チャックモール」を掴みに持ってきて、あと一気に読ませる構成も上手い。スペイン文明に恐ろしく通暁した訳者の微に入り細に穿った解説も最高。表題作と並ぶ魔女譚から「女王人形」が素晴らしく好みで、クライマックスを憑かれたみたいに何度も読み返してしまった。これは本棚に残しておきたい。

DVD「キャプテンスカーレット」。久しぶりにオリジナルの並びで通して観たけど、最後はやっぱり「ミステロン宇宙船現る!」で締めてみる日本人。

デイジーデイジー

夏コミ以来だからふた月ぶりになったお休みに、めでたく上映が延長なった「若おかみは小学生!」を観に行って、前回、三回泣いたところが今回は五回も泣いてしまっておっさんはお恥ずかしい限り。そして今回も婆ちゃんの少女時代に悶え狂いそうになったのもお恥ずかしい限り。

しかし自身や吾郎より明らかに監督向きの高坂希太郎に、いつまで経っても絵の仕事ばかりさせるどころかメアリも酷かった米林作品を並べて「ジブリに後継者なし!」と世間をだまくらかした宮さんの性格の悪さはいかがなものか。

そのあとエキスポシティで来るべき冬の買い物ついでに覗いた映画館で上映中だった「2001年宇宙の旅」に心惹かれたけど、嫁はんが一緒だったのと、やはりこの映画を全編観るのはそれなりの心構えが必要なんで見送ることにする。ちなみにこの映画、ステーションとオリオンのランデブーと、エアリーズ号、ディスカバリー号の冒頭シーンはほとんど毎週観ているような案配。

ポール・オースター「孤独の発明」ずいぶん前に読了。個人的な理由で父と子のハナシはいつも興味深いけど、ピノキオを比喩にしているところが面白かった以外はあんまり覚えてない。

アンナ・ゼーガース「第七の十字架(上)」読了。ナチの収容所から脱走した七人の囚人なるプロット、そして訳者前書きが素晴らしくカッコいいので期待して読んだら思ったほどでもなかった。(下)はどうするかしらん。

しかし最近は集中力がなくなったのと当たりが少なくなったからかしらん、読書するのもひと苦労でカナワン。

素晴らしく絵が上手くてサービスシーンが多いアニメだと思ってた「ダーリン・イン・ザ・フランキス」がほとんど話題になってなかったのが不思議だったけど、ATXでやってんの観て納得した。こんなん誰が嬉しいねん。

重機動メカ

時代劇専門チャンネル赤胴鈴之助が終了。完走したのは以前に知人にDVDひと揃い送ってもらって以来で、人生4度目くらい。2クールくらいまで東京ムービーのアニメとは思えないくらいシリーズ構成がしっかりしてるのが、終盤に向かってどんどん作画の面白さだけになっていくのがやっぱり東京ムービー。なにが面白くてアニメーターやってんかワカラン小泉謙三ですら生き生きした絵を描いててビックリする。とりあえずガワのカッコ悪さで相当損をしている、もっと評価されても良かったアニメではある。

あと鈴之助と言えば30年位前に相棒が滋賀だかの再放送の録画を頼んでいた女性が柳生一太郎のファンだったというハナシは思い出すたび微笑ましい気分になる。そして銀髪鬼様とゴースン様ってどっちも小林清志バラモンの巨大神変化ってどないやねんと観るたび思う。

伝説巨人イデオンも全話観る。色々と釈然としない気分だけど、とりあえず二宮作画のガルボジックがとてもカッコよかった。

はやく、はやく、はやく、やぁ!

時代劇専門チャンネルの白獅子仮面。素浪人・月影兵庫が好きな人にはよく会うけど、白獅子仮面が好きな人にはなかなか出会わない不思議。とりあえず三ツ木清隆のカッコよさとエクラン剣技会のアクションはもっと評価されてもいいと思う。

そして白獅子仮面と同じくらい当時から好きだった同局の魔人ハンターミツルギ。しかしこれとかテンフォーとか、水木襄の主演作は氏が好きなだけになかなか辛いものがある。とりあえず分かり易いところでユニークなサソリ怪獣はもっと評価されてもいいと思う。あと「風のうわさ」が被るエンディングのカッコよさ。

ゴリダルマ氏来る!

気が遠くなるほど長く過酷な9月が終わって気がついたら10月だったみたいな。

高坂希太郎の新作ということで「若おかみは小学生!」を自宅から徒歩5分、梅田東宝シネマの早朝興行で恥ずかしながら通勤途中に観る。ヒロインとライバル双方とも筋が通った見事な展開で、これまた恥ずかしながら三回ぐらい泣いてしまった。これだけのアニメが作れる高坂希太郎の監督作品が「スーツケースの渡り鳥」以来とはにわかに信じがたい。ジブリ出身者の悲しさかしらん、しかし高坂作品に比べたら宮さんの作品なんてひとつ残らずゴミよゴミ。

ちなみに宮さんのベストお仕事は「アリババと40匹の盗賊」の長猫をリメイクした最終決戦だと思っている。