オープンチャンネルD

アラン・ドロンの「ジェフ」が観たくて観たくて如何ともし難くて、ドロンファンの大家の人にダメもとでメール送ってみたらまったく見返りなく、字幕付きのDVDを快く送っていただいて、普段から我利我利亡者のゴミカスみたいな怪獣ファンと関わっている自分としては心が洗われるよう。久しぶりに加藤隊長よろしく心の中で手を合わせてみる。

DVD「ジェフ」。ギャングドロン34歳。レアな作品は実際に観てみるとたいしたことないねぇ!みたいのが多いけど、これは観た限りのギャングドロン映画でも出色の出来ばえで、自分のドロンベスト3に間違いなく入る一本。ギターソロのメインテーマも最高。監督はイェーッ!の「さらば友よ」のジャン・エルマン。あえて言うなら日本版ポスターのメガネにマシンガンのドロンがほんの一瞬だったのが残念。あとタイトルの「ジェフ」がドロンのことでなかったのもビックリする。

ティム・オブライエン「世界のすべての七月」読了。村上春樹の著作は読んだことないけど、氏の翻訳本は精力的に読んでいる。氏の翻訳の読みやすさにプラス、氏のお勧めに好みの作品が多いからで、今回の「世界のすべての七月」も30年ぶりの同窓会に集った1969年卒業生の現在と過去を描いて、キャラクターの多さでいささか散漫だっけど面白かった。

D・マダニエル「ナポレオン・ソロ/恐怖の巨人衛星」読了。シリーズの9冊目で、こちらはおなじみハヤカワのペーパーバック。気絶するほどつまらなかった。ナポレオン・ソロ・シリーズで希少で読んだことなかった後半を通勤用にまとめ買いして途方に暮れている。

ポール・オースター「偶然の音楽」読了。これも素晴らしく面白くて、自分としては珍しく帰宅してからも読み耽ってしまったけど、ラストはなんかとても釈然としないものがある。