ボンカレーはどう作ってもうまいのだ

ポール・オースター「ガラスの街」読了。とんでもない展開でも全然まったくムカつかないどころか構成が上手くて感心する。ポール・オースターはいいぞ!

と言うわけで同氏の「孤独の発明」も読み始めてるところへ以前から読みたかった(でも高くて買えなかった)「岸田森・不死蝶」の文庫本が手に入ったのでこちらを先に読了。草野大吾とか村松克己の名前やスチルが随所に登場したり、実相寺監督の自作ベストが「京都買います」と「うた」だったのは楽しかったけど、全編これインタビュー記事で結構うんざりする。しかし岸田森がラジオドラマで「ブラック・ジャック」を演じていたのは寡聞にして知らなかった。そしてBJ役って宍戸錠加山雄三ときてなぜ岸田森なのかは謎。謎だ!(やっぱりなっちゃんだよね)

太陽は過去であり、地球は現在であり、月は未来である

ポール・オースター「ムーン・パレス」読了。本屋でよく見るポール・オースターだけど手にするのは初めて。気が遠くなるような親子三代の相関は漫画みたいだったけど上手かった。続いて「ガラスの街」を読み始めている。

フォークナー「アブサロム、アブサロム!」挫折。序盤の付録でうんざりして、本編もまったく頭に入ってこず、しかもこれが上巻ついでにノーベル文学賞作品ではとてもワタシの手におえない。

吉野源三郎君たちはどう生きるか」読了。ずいぶん以前読んだ佐藤紅緑の少年讃歌を思い出した。就中、「ナポレオンと四人の少年たち」が面白かった。しかし宮さんはこれをどうアニメにすると言うのか。

フィッツジェラルド作品集」読了。作品集を出版社問わずランダムに読んでいくと当然ダブりが出てきて、今回は巻末の「バビロン再訪」がそれだったけど、妙に新鮮だったのは翻訳が新しくなってたからかしらん。男と女と金と裁判のいつも通りのフィッツジェラルドで、なかんずくそれらが揃って本邦初訳の「泳ぐ人たち」が面白かった。

ソロン攻撃

久しぶりボーンフリーとガイスラッガーを全話通して観る。メカニック以外で語る人に会ったことがない前者はやっぱり文句なし、エゾサウルス回に東大通とカントクがいたのはご愛敬。後者の登板の背景はいまだ詳らかにされてない感じだけど、この時期から石森章太郎が参入始めた学研の漫画の一案であるのは冒頭の展開やソロン号のデザインからまあ間違いなく、しかしそれが枷になった序盤のくだらなさはいがなものか。路線変更で一転、戦闘に特化した中盤からののっぴきならない展開は悪くないけど、藤川桂介回だけはやっぱり観るに堪えない。帰れ!

あと両者とも後ろ髪が跳ねまくりデザインの木村久子とタニ・マリは当時から好きなキャラで、せんぐら2のえみりゅんに魅せられる萌芽は明らかにこのへんにある。

オーラ

アニマックスのザンボットとダイターンの一挙放送ようやっと完走。その魅力の8割は大山のぶ代と言って問題ない前者は暇があれば観てるけど後者は十数年ぶり。相変わらずの最終回付近の割り切れない展開に、今回は当時以来のダイターンの大ファンの友人のレクチャーを加えておかげさま、当時以来で実にすっきりと見終わることができたこと心から感謝する。

ATXで始まったこの素晴らしい世界に祝福を!が妙に気になったんで観てみたら監督がゾンビの金崎貴臣で結構面白くて直感もバカにできないと思ったというハナシ。もう2までやってとっくに終わってるみたいだけど東京レイブンズのぶんも頑張っていただきたい。

太陽のつるぎ

地上波「かぐや姫の物語」。いまさらだけど面白かった。恐ろしく手の込んだ作画で見飽きないところをさっぴいてもさすが高畑勲と言うほかない。そして帝に抱き着かれたかぐや姫と、ラストのヒルダそっくりの振り向き顔で、やっぱり高畑勲と言えばチエちゃんとホルスなのだなあと感慨深い。

リサ・マックスウェル

ザ・シネマ「ダーククリスタル」。今も昔も洋邦問わずファンタジーものは一ミクロンも興味がないけど、これだけは当時、メガフォース同様に三回も劇場に通ったほど好きでセンタープラザタワーレコードでサントラまで買った映画。まあお目当ては大勢と同じくゲルフリン族のキアラだったんだけど。いま見ると気絶しそうなほどシンプルなハナシは兎も角、ジム・ヘンソンフランク・オズマペット技術は全然まったく遜色なくてトクサツはこうでなくてはとひとりごちる。シージーで飛び回るヨーダ様なんてゴミよゴミ。そして相変わらずキアラは可愛かった(いまの字幕はキーラになってて萎え)。1982年。しかし相変わらずガーシムはカッコいい。いまどきなら商品化されてんのかしらん。

東映チャンネル「図々しい奴」。好きな谷啓が主演だったんで観てみたけど全然まったく面白くなかった。続編を観れば溜飲が下がるのかしらん。

レオノーラ

プッツアーティ「七人の使者・神を見た犬」読了。「タタール人の砂漠」同様、登場人物らが否応なく時間と空間に流される不安感と寂寞感がたまらなくいい。なかんずく表題作と「七階」が面白かった。これで800円は安い。

平井和正「悪夢のかたち」も読了。先だって読んだ短編集や「サイボーグ・ブルース」はいったい何だったのかと思うくらいはずれだった。どないなってんねん。