なぜもう一日早くそれに気がつかなかったのか

ビートルズのイエスタディを聞くたび太平サブローシローの「昨日〜貴方はタバコをやめると言った〜」を思い出すが当然みたいに周囲は誰も知らない按配。ちなみに太平サブローシローの「題名のない音楽会」はもっと誰も知らない。

石川達三の「若者たちの悲歌」読了。シニックにもほどがあるヒロイン?桂子の屁理屈にイライラしていると終盤もっと強烈なのが現れる。その喜代子の屁理屈たるやこちらの想像を絶して、唯一と言っていい感情移入できるキャラクターの勇次が圭子との同棲の失敗を経て、喜代子との結婚を決意するところでは「そんなあほな!」と声が出てしまった。続く新婚旅行から終章へと流れる死の連鎖からは目が離せない。やっぱり石川達三はええのう。

ついでに武者小路実篤の「愛と死」も読了。「若者たちの悲歌」とのロジックと情緒の対比に眩暈がする。

続いて水上勉の「飢餓海峡」を読み始める。内田吐夢の傑作は見てるけど原作はどうかしらん。

あと緋弾のアリアは二巻の途中で挫折。こんなもんとても読んでいられない。分かってたけど。無論アニメも飛行機墜落のハナシから見てません。

ワタシみたいなオタクが生涯手にすることないタイプの漫画「テルマエ・ロマエ」をフクザツな経緯あって読むに及んだが、藤子のエスエフなんかでお馴染み、異世界の価値観で現代文明を評価する展開が延々と続いて驚嘆するばかりだった。まさに唯一無比。素晴らしい。やっぱりアタマのいい人が描くマンガは(ほとんどいないけど)いい。