生きることは闘いだ、他人はみな敵だ

純文学なのか通俗小説なのか判断が難しそうな石川達三「青春の蹉跌」を読了。(解説にもあった)合理的かつ論理的な筆致が素晴らしく好みで、原則、通勤の車内に限っていた読書の時間を家に持ち込んで、また一気に読んでしまった。ただ終盤、火事で焼け出された若い夫婦の在り方に感動する主人公の姿が感動的なぶん、ラストの血液型のどんでん返し?は蛇足だった気がする。

ところで未見の神代監督の映画「青春の蹉跌」では、司法試験に挫折して郷里に帰る小野精二郎を森本レオが演じてるらしくて、これはハマりすぎと言わざるを得ない。

映画といえばここ20年の映画なんて邦洋画問わず大半がクソだと思ってる自分としては、スターチャンネル・クラシックだけなんとか加入する方法はないものか知らん。

「青春の蹉跌」に続いて「ある心の破滅」を読み始めると、巻末に以前の持ち主が「39.7.31文旺堂」「9.5読了」と記してあって、ああなんかいいなぁと。