じゃけえ

日本映画専門チャンネルこの世界の片隅に」。あんまり面白くてやっぱり続けて三回も観てしまった。徹底的に微に入り細にうがった誠実な作品作りでどこから観ても面白くて観るたび感心する。この映画はハードディスクに残しておこう。しかし広島弁はいいなあ。トルーパーのファンだった嫁はん的には広島出身の佐々木望の登板がポイント高かったらしい(出番ほとんどなかったけど)。

いまやってるウルトラマンの映画?かなんかで、揃いも揃ってチンピラ然としたウルトラマンがやたら絆とかなんとか言ってんの聞いて、「ヤクザくらい寂しがりやな連中はおらへん!」と言う萬田はんのセリフを思い出したと言うハナシ。

高橋悦史

日本映画専門チャンネルブルークリスマス」。久しぶりだったんで続けて三回観てしまった。私はそれほどこの映画が好きだった。喜八の大当たりにもほどがある映画で、なにしろ構成とキャストが完璧すぎる。倉本聰もこれとか大都会とかドライで良かったんだけど、北海道のへんからなんであんなウエットになってしまったのか。ユーフォーに出会ったからかしらん。喜八とエスエフであえて比べるけど、ブルークリスマスに比べたらシンゴジラなんてほんま児戯にも等しいと思う。しかし先日、怪獣仲間にこの映画をふったら「ああ、あの石坂浩二のニセモノみたいな俳優が出てるヤツ?」と返されて、天下の岡田先生をなんと心得るかと思いながら上手いこと言うなあと感心したと言うハナシ。まあそのひと、ウルトラに横溝正史のファンだからしていたし方ない。

日本映画専門チャンネルと言えば近日なんたらの片隅をやるらしいので、巷で大評判だったシンゴジラと君の名はがダメだったワタシ的にせめてこれぐらい頑張っていただきたいと思いながら、ゴラクの先週号に掲載されていた原作者の漫画がなんだかアレだったので、あんまり期待できなくなったと言うハナシ。

資本主義は怖い!

DVD「ビッグ・ガン」。殺し屋ドロン38歳。ドロンの映画はこれとソフトになってない「ジェフ」と「栗色のマッドレー」で見たいところはとりあえず完結ではないか。マカロニ・ウェスタンの名手の絵作りはガン・アクションからカーチェイスまで実にスピーディでカッコよく仕上がっている。壮年期のドロンも最高。しかし最後は「暗黒街のふたり」以来でとても寂しい気分に。

シネフィルwowow「フェイズ4・戦慄昆虫パニック」。いきなりやってたんでビックリした。グラフィック・デザイナーのソウル・バス監督が病的なまで整理した画面が好みすぎる映画。30年経って観ても蟻たちが猛毒を女王にリレーするシーンと、仲間の遺骸を並べるシーンは圧倒的。ワイズのベン・ハーの戦車シーンがトクサツ扱いならこちらも是非トクサツとして高く評価していただきたい。昆虫もののお約束で人類が屈するエンディングも素敵。1974年。

久しぶりに行った紀伊国屋で探し回ってた岩波の「ゴッホの手紙」が全巻揃ってて、ああそういや京都の近代美術館でゴッホ展やってたなあと実に分かり易い。

ヒゲとボイン

時代劇専門チャンネルで「仙人部落」やってるなんて夢にも思わなかった。恥ずかしながら本編は初めて観るけど小島功の仙女たちの再限度が凄くてビックリする。なかんずく腕の太さが実に艶っぽい。流石はエイトマンにカムイにスカイヤーズのTCJ動画センター。しかし残念ながらテロップがないから誰が描いたかワカランのがもどかしい。ヤマタケの音楽も特にソロモンの笛みたいなオカリナが最高。これは見逃した分の再放送を待つよりDVD買ったほうが良いかしらん。

再開発で取り壊しが決まった千里中央のセルシーを偲んで訪ねてみる。なにしろ遠方で生まれてこのかた数えるほどしか行ってないけど、仮面ライダー大探険とかキャシー中島のパクパクコンテストとか、むしろ滅多にいけない場所だったぶんかえって強烈なノスタルジィがある。大阪万博で時代を先取りしたあと、しかし吹田と言う場所がら取り残された感のある70年代建築が千里阪急とも実にカッコ良くて、取り壊しは勿体ないと思うけどまあ、致しかたない。ちなみに知る人ぞ知る赤青逆転に塗装されたキカイダーは当然みたいにありませんでした。

genesis of next

プリキュアアラモードをつけっ放しにしてるとうっかり始まるギャメンライダーには当然一ミリ秒も興味はないけど主題歌はカッコいいなあと思ってたらさすがの小室哲哉だったのでこんなワシでも引退表明はもったいないと思う。

ガンスリンガー

シネフィルWOWOW「ウエストワールド」。30年ぶりくらい。西部、中世、古代ローマを完全再現したテーマパーク・デロスランドの精巧なヒューマノイドが予期せぬ異常でコントロールを失ってゲストたちに襲いかかる、どっかで聞いたような映画の監督はジュラシック・パークの原作者のマイケル・クライトン。凝った演出に脚本でかなり面白いと思うけど、石上先生も言っている、主人公を執拗に追い詰めるガンマン・ロボットがユル・ブリンナーで、しかも「荒野の七人」の正義漢・クリスとまんま同じスタイルでは全然まったく怖くないのはいかがなものか。

東映チャンネルのガ・キーン。新兵器のオンパレードでもマグネマン・ダミー回は間違いなく勝間田監督の発案で、人間とメカニックの境界線を描いたテーマは数あるロボットアニメでも白眉ではないかと思う。クレジットの藤川桂介には絶対に無理!