人生は一度きりだ、無駄にしてしまったことが悲しくてたまらない

文庫は岩波しか読みません!を持ちネタにしている自分が新潮の「英国諜報員アシェンデン」と「ある奴隷少女に起こった出来事」を読んでみた。前者は自身の体験を基にサマセット・モームの書いたスパイものと言うだけでもう読むしかないと思ったら、文豪が大衆誌についでに書いた連載小説みたいな軽い筆致で拍子抜けしてしまった。そのアシェンデンの折り込み広告に惹かれて読んだ奴隷少女〜も面白くないことはなかったけど、小学生のとき掲載誌で読んだT.Pぼんの「奴隷狩り」(勉強家の藤子御大も奴隷少女〜を参考にしたのかも知れんけど)の衝撃にはかなわなかった。あとどっちも解説が軽薄で心からいらいらする。たまに新潮なんか読むとろくなことがないと言うハナシ。

DVD「仁義」。強盗ドロン35歳。ドロンとメルヴィルのコンビでは(いつも通りの展開でも)この映画がいちばん面白かった気がする。実質の主役はイヴ・モンタンだけど。フェイバリット映画「予告された殺人の記録」のヴォロンテが共演だったのが嬉しかったのはたぶん日本でワタシだけだ。