重要だったのは「誰でもいい人間」になるのを常に避けることだった

vakisim2016-09-21

プリーモ・レーヴィ「休戦」読了。通勤電車の読書時間をせんぐら本のネタ出しに費やしてるおかげさま、読了まで恐ろしく時間がかかってしまった。アウシュビッツから奇跡の生還を果たした著者が故郷イタリアに帰るまでの苦境が綴られる。餓えや寒さで悲壮なはずの道程が奇妙にユーモラスな雰囲気を湛えて、面白いと言うと語弊があるけどやっぱり面白かった。就中、皿と雌鳥を交換するくだりは白眉で、自然や情緒の美しい筆致に拾いどころも多い。しかしホロコーストから解放されて万歳!でなかったのが意外だったと言うか、スピルバーグの「シンドラーのリスト」も続編があればこんな感じの映画になったのかしらん。

東映チャンネルはゴッドシグマのあとに酒井あきよしでうんざりのアルベガスみたいで、楽しみにしてたゴライオンはどないなってんねんと(ダイラガーはどうでもいい)。

アニマックスと東映チャンネルでキャプテンフューチャー。いまだに語り継がれる名作って、一体どこの世界のハナシなのか。