悪の天才がときに野心を抱き

東映チャンネルのゴッドシグマ。辻先生も完成作品を見て愕然としたに違いない、壮絶作画の風見博士父子のハナシ。行間すら読み取れない作画の酷さは尋常でない。と言うか辻先生のハナシもたぶんに意味不明なうえ結構グロテスクだった。あえて誉めてみるとコズモザウルスが変身した戦車が初代ヤマトのぬえデザインみたいでカッコよかった。

ケストナー「いっぱいの珈琲から」読了。ケストナーのユーモア三部作らしいけど、自分の精神に余裕がないコンディションで読んだからかしらん、面白かったけど面白くなかったみたいなフクザツな心境。主人公がゲオルクと呼ばれるたびララーシュタインを思い出したのは余談。

古書店のご好意で別冊SMファン掲載の平田弘史先生(天地一生名義だけど)の異色マンガ「女液」を遂に読むこと叶って心のなかで手を合わせてみる。言うたらなんだがこんな雑誌に載っけるマンガでも健在の平田節が素晴らしい。一枚絵でえぐいにもほどがあるオチも素晴らしい。ついでに所載の松本零士こと佐渡魔造の「魔境の欲求不満隊」は結構どうでも良かった。

あとブラック・ジャックの「指」掲載で異様に高騰してる少年チャンピヨンも読ませてもらって以下略。オチは概要が同じでいまでも普通に読める「刻印」のが馴染みがあるからかしらん、ブラック・ジャックらしい風情で好みではある。