彼らの地位はもはや虫と変わらないのだった

ブライアン・W・オールディス「地球の長い午後」読了。植物に支配された未来の地球と言う設定で、以前に読んだ「人類皆殺し!」みたくハードなプロットかと思ったらさにあらん、なんかアフターマンみたいのがいっぱいのファンタジーの質感で、上品でカッコいいタイトルに反して内容はかなり下品であほっぽい。小室孝太郎の「ワースト」は設定を「人類皆殺し!」から、鳥人を「地球の長い午後」からそれぞれアイデアを拝借してる感じ。あと寄生生物が宿主を代えるのは藤子漫画のオーバーロードみたいで、メジャーなタイトルだけあってそれなりに影響あったのかしらん。

ブラッドベリ「太陽の黄金の林檎」も読了。こちらは叙情に一点のエスエフを落としたシルバー仮面みたいな世界観が素晴らしい。こちらも藤子漫画のタイムトラベルで狩猟するくだりを昔なんかで読んだと思ったら、本書に所収の「サウンド・オブ・サンダー」だったと言うか、藤子先生丸パクリだった。これに登場するティラノサウルスや、霧笛のあまりなも有名な海獣の描写がグロテスクながらも美しいのがやっぱり素晴らしい。

東映チャンネルのゴッドシグマ。ギデオン動画とかドラゴンプロとか、スタジオ名からしてとても上手い絵を描けそうにない、そしてやっぱりヘタクソな作画に心からうんざりする。そして壇闘志也のヤンマかザビタン並みにイオの知人の多い設定はともかく、腐ってもロボットアニメの主人公が過去に囚われすぎてるのにもなんだかうんざりする。