間違いない、いまこそ復讐のとき

なぜ妖魔一族のみなさんは企てた世界忍者の同士討ちが成功する寸前に姿を現しては自ら計画をぶち壊しにするのだろうか。

レイ・ブラッドベリの短編集「刺青の男」読了。面白かった。アイデアひとつで日常がエスエフに一転する筆致はこないだの「1984年」とは大違い。アイデアやペーソスやグロテスクは藤子不二雄エスエフ観に通底するものがある。なかでも所収の一編「ロケット・マン」はやたら「21エモン」を髣髴とさせる。ついでに同じく所収の「万華鏡」は石森の「サイボーグ009」の元ネタ。ちなみに淀川長治先生が少年マガジンのSF怪奇名作劇場(草原)で紹介したロッド・スタイガー主演の「いれずみの男」は20ねんくらい気になってる未見の映画。周辺で誰も観たことがないけど、果たしてブラッドベリトリュフォーの「華氏451」みたいに成功しているのかしらん。