チェッカーマシン

ここ2週間ほど(これでも)異常な倦怠観に苛まれてるんで病院で色々と検査してもらったけどまったく異常なく、その原因はここ最近の気温の急変と言われて俺は恐竜人か。まあ春にはみんなおかしくなるって山上たつひこも言ってたしなあ。

島尾敏雄の「出発は遂に訪れず」が読みたかったけど表題作が手に入らず、所収するちくまの島尾敏雄全集を律儀に全部読んだら随分時間がかかってしまった。しかも出発〜含めて何篇かある特攻隊ものでは以前の「魚雷艇学生」が視点、論点とも別格の完成度でどないやねんと。戦前の作品は特攻すら他人事のような島尾の冷静な視線が大きな魅力だと思うけど、翻って戦後はそれが一変、古本屋で見るたび手を伸ばしてはやめてしまう鬱小説「死の棘」の草稿みたいなのばかりで結構うんざりする。