The Living Room

谷崎潤一郎「猫と庄造と二人のおんな」読了。開巻の物憂い雰囲気にこれやから日本文学は!とうんざりしてると素晴らしく面白くなるので要注意の一冊。病的なほど緻密に活写される猫のリリーと、今津から芦屋まで馴染みのある阪神沿線の界隈が登場するのも楽しかった(震災でなくなった森の公設市場が登場したのはちょっと寂しかったけど)。ブラックジャックの「猫と庄三と」はタイトルと主人公の度を越した猫への偏愛も拝借してると思うのは余談。ちなみに芦屋の谷崎潤一郎記念館の前を良く通るけど入ったことありません。

ブラックジャックと言えば今週のゴラクに「ザ・シェフ」がいきなり載っててビックリした。しかもギャグ漫画みたいな絵になってて2度ビックリ。

密かに画集も持ってて、良識ある日本人のふりしてMOMAでもチラ見しか出来なかったバルテュスの展覧会があないおおっぴらにインフォメーションされるとはなんと言う時代なのか。