光の使者!キュアブラック!

vakisim2013-11-29

日本映画専門チャンネル「ハワイ・マレー沖海戦」。日本が敗戦の辛酸を嘗める以前に撮られた国威高揚映画。なんで本邦の戦記物には珍しく明るく楽しく前向きな展開で観ているこちらがなんだかさびしい気分に。戦前の映画でもカット割りとかちゃんと凝ってて感心するけど、この内容で2時間はいささか長すぎる。あと当時とはしては破格の出来ばえの真珠湾攻撃ほかのトクサツが現役の艦爆や艦攻の実機の迫力に遠く及ばないのはこれはもう致し方ない。山本嘉次郎監督で1942年(昭和17年)。藤田進が若くてカッコいい。

勢い同局「ハワイ・ミッドウェイ大海空戦・太平洋の嵐」。「ハワイ・マレー沖海戦」のリメイクと言うかデラックス版の真珠湾攻撃のトクサツの進歩っぷりが凄い。そしてスターから大部屋まで東宝男優陣総出演で男前ばっかりの空母の艦橋の華やかさも凄い(個人的には「電送人間」の鶴田・中丸の仇敵コンビが机を並べているのがポイント高い)。翻って豪華すぎるのが災い、どっか散漫な印象になって、同じノンフィクションでも少数精鋭の「太平洋の翼」のがドラマチックで面白かったと思う。ゼロ戦グラマンの空中戦のトクサツが「宇宙大戦争」みたいだったのは余談。松林宗恵監督で1960年。実物大の艦爆が詰め込まれた飛龍の格納庫のシーンがやっぱり「スターウォーズ」のレベルベースを先取りして実にカッコいい。

ジブリガンシップからユパさまが飛んでくるシーンと、オンユアマークと、「おもひでぽろぽろ」の小学生パートさえあればあとは全部灰になっても問題ない。いま思えばタエちゃんが演劇の子役に抜擢されるくだりは本名陽子さん的にも感慨深かったのではないか。しかし「なぜ登場するのが小学五年生なのか?」ってうぜえ。ならなぜ魔法組は小学五年生なのか?地球防衛組も小学五年生なのか?実にどうでもいい。