熱血!ヒコーキ野郎の涙が燃える

vakisim2013-04-13

WOWOWシネマ「素晴らしきヒコーキ野郎」。世界各国のヒコーキ野郎が集結してロンドン-パリ間のレースに挑む、チキチキマシンとスカイキッドを足して2で割ったみたいなコメディ映画。日本からは石原裕次郎がお馴染みのヘンな日本観のなか颯爽と参戦、そして誰よりも早くリタイアする。劇中、レプリカとは言え、黎明期の複葉機の実機の群れがドーバー海峡を渡り、一路エッフェル塔を目指して飛揚する光景は圧巻の一語。これほどデラックスな大作に翻ってほとんどのキャストが無名に近いのは、(サンダーマスクが言い訳のひとつにしていた)キャスティングへの予算までビジュアルに傾注したからかも知れない。ちなみにレースに勝つのはやっぱりアメリカとイギリスなのが流石は古き良きハリウッドと微笑ましい。監督は「バルジ大作戦」とこの映画しか知らないケン・アナキン。1965年。

しかし裕次郎はこの映画の山本とファントム・F・ハーロック、同じ複葉機乗りでもどっちのがたくさんギャラを貰ったんだろうか。つか、後者は裕次郎に法外なギャラを払うならそのぶんも作品の出来に反映させれば良かったのに。ねえ。

池波正太郎のエッセイ「日曜日の万年筆」読了。まったく花のない「河童の三平・妖怪大作戦」すら「仮面の忍者・赤影」にボロ勝ちなほど時代物が苦手な自分がなぜ池波正太郎なのか。それはいつの日かよしのんとデートするような機会が巡ってきたとき、やはり話題のひとつに池波正太郎ははずせないと思っているからなのは言うまでもなく。