おーきに

水上勉選集の「五番町夕霧楼」んとこだけ読了。金閣寺に放火した大学生と遊女との悲恋。同じテーマを別視点から描いた「金閣寺」の昂揚的な華美な筆致に比べれば水上勉の実直な文体は陰鬱な印象も否めないが、深い情緒を湛えて魅力に遜色はない。ところで「金閣寺」の神学校の優等生が凋落するさまがヘッセの「車輪の下」を彷彿とさせて、「五番町夕霧楼」で夕子が自害する一節が加わって、さらに如実になった。無論、それが両者の評価を下げるものでないが、怪獣バカはここで「マタンゴ」の土屋嘉男の台詞を連想したりなんかする。

アニマックスのスプラッシュスターは最終回。と思ったらGWの特別編成の名を借りた手抜きに合わせたか、クソみたいなこち亀が図々しくすり替わり、勢い当時録画したのを引っ張り出して見る。咲ちゃんと舞ちゃんの魅力は無論、シリーズ2作目らしい試行錯誤の迫力も放送から2年経っても遜色なく、むしろ放送当時より面白かった気がする。オールスターズを再起点にさらに好きになってしまったスプラッシュスターの応援に生涯を捧げること大地と大空に誓おう。

たまにはこんなんも良い、ATXでやってるアスラクライン。おじゃまユーレイちゃんの声がトマツなんたらじゃなく奈々ちゃんならもっと良かったのに。なぁ?