アタック

ホラーチャンネルでハマープロの「フランケンシュタインの逆襲」を放送。こちら世界初のカラー版フランケンシュタイン映画で、我が国のポスターにも“マリー・シェリー女史原作”のクレジットがあるが、原作と違ってメインの博士と脇役の怪物とも感慨も苦悩もヘッタクレもない。喜劇映画に凋落したユニバーサル版の怪物を横目で見ながら、ひたすらに猟奇の１点を目指した純然たる怪奇譚。ハマープロの名を世界に知らしめたその圧倒的な完成度は公開から半世紀を経ても遜色なく、同じピーター・カッシングとクリストファー・リーのコンビの「吸血鬼ドラキュラ」と並んでテレンス・フィッシャー監督の力量を存分に堪能できる。ラストで処刑されたと思ったフランケンシュタイン男爵が寸でのところで生き延びて、続編「フランケンシュタインの復讐」がちゃっかり出来あがった安直さもよし。1957年。

同局では「原子怪獣現わる」も放送。怪獣映画の元祖中の元祖で、みんな大好き「ゴジラ」も所詮そのエピゴーネンでしかない。それだけにハリウッド版ゴジラがリドザウルスそっくりなのは米サイドの痛烈なアイロニーだったと思う。1953年。

さらに同局で、公開当時に見れなかった「誕生日はもうこない」を放送。凝りに凝ったギミックが２度見てようやく判ったのは本末転倒でないか。1981年。

怪獣コンビの実相寺昭雄ほどでなくても作品は好きで人となりはあまり好きでない佐々木守逝去。ベスト・フェイバリットは「怪奇大作戦」に怪獣が出てきて面白くないわけがない「シルバー仮面」の「故郷は地球」と「地球人は宇宙の敵」の２本。合掌。

永田寿康も島本和彦も、パフォーマンスが派手な手合いにロクなヤツはいない偽メール疑惑に及んで、民主党は病院に隠れたり事態をうやむやにするつもりはないと発表しているが、ならば病院に隠れて事態をうやむやにするつもりでないのか。