ワシの時代は終わった!

東京行きに紀伊国屋で文庫を二冊買って1800えんって岩波とは言え高すぎまいか。

東映チャンネル「二匹の牝犬」。渡辺祐介監督はシリーズとは言え以前の「悪女」も小川真由美はまったく悲惨の極み。素晴らしく都会的で高密度の全編が見どころだけど、なかでも雷鳴のなかでの杉浦直樹の告白は圧巻過ぎる。結局杉浦ろくでもないやつだったけど。怪獣的には小川の文学座つながりで若いにもほどがある草野大吾や岸田森も見逃せない。そしてラストシーンでやっぱり文学座加藤武に救われる。1964年。

ザ・シネマ「荒野の七人」。今回観たのは1974年の吹き替え版で、小林修内海賢二大塚周夫に混じって、チンピラのチコを演じる井上真樹夫がまだまだ若手っぽいのが微笑ましい。そしてロバート・ボーンがちゃんと矢島正明でひとりだけ正装なのがナポレオン・ソロファン的にポイント高い。スタージェスで1960年。そう言えば昨日見た「奴らを高く吊るせ!」のイーストウッドは、この映画のユル・ブリナーと同じ格好だった(さらにユル・ブリナーは「ウエストワールド」でもパロディで同じ黒装束)。

東映のゴレンジャー。ジャッカーを控えての竹本監督のエレキ仮面戦の完成度は異常。ウエショーの筆にまったく迷いがない、難敵ながらやたら好感度の高い機関車仮面との戦いも素晴らしい。石森キャラ丸出しのテムジンは死ぬほど好きだけど、ゴレンジャーはやっぱりマグマン将軍のこのへんからではないか。