怪鳥ラゴンの襲撃!

トーマス・マン「欺かれた女」読了。息子の若い家庭教師への慕情から初老の女性に戻ってきたと思った月経が実は、と言うハナシ。中盤くらいまで全然面白くなくてどないやねんと思ったけど、老いらくの恋を巡っての母親と娘の舌戦からがぜん面白くなって、急転直下の結末は圧巻だった。

あと岡村賢太「二度はゆけぬ町の地図」も読了。下品極まりない内容を彩る格調高い筆致が毎度同じようなプロットをまったく新しいイメージに上書きして、あい変らず素晴らしく面白かった。まさに岡村賢太にハズレなし。同じハナシを5回や6回は使って当たり前とウエショーに豪語しながらあのゴミっぷりの藤川桂介は、その爪の垢でも煎じて飲んだがいい。