「お嬢さんは月世界に住んでいるわけではありません」

プリーストリー「夜の来訪者」読了。ヘッセに耽溺して以来、小説は情緒をはらんだ情景描写がキモと考えてるもんで(だからラノベも苦手)、ハムレット菊池寛も気になっても戯曲は意識して読んでなかったのが、あらすじに惹かれて読んだこれはかなり面白かった。貧しい女性の凄惨な自殺に登場人物のすべてが関わっていたギミックと、その驚くべき顛末。その発表以来、好んで上演が繰り返されている作品とのことで、恐らく後発の創作全域にも影響を及ぼしてると思うけど、まず連想したのが平田先生の「新・首代引受人」の「花嫁」と言うのが我ながら浅学な漫画脳でお恥ずかしい次第。とまれお勧めの一冊だと思う。解説にあった同じプリーストリーの、そして調べたら稀覯本らしい「友達座」もいつか読んでみたい。

相変わらず「Wake Up, Girls!」を反芻する日々。どだい最近のアニメは1話だけ頑張って、以降はしばくぞ!みたいなゴミばっかりなのに、右肩上がりのうえガッチャマンやザンボットや宝島みたいに最終回がいちばん凄いWUGって改めて入神の雄編だったと思う(ガッチャマンと言えば最終回ラストのかやたんのカッツェさまブーツにも萌え)。しかしやはりこの感動を大切に、なんとか続編はご遠慮いただきたい反面、スタッフとキャストのみなさんの作品への思い入れへの理解と、自分もキャラクターの活躍は観たい折衷案として、その実現の暁は喩えば「スペースWUG!」とか「ダンジョントラベラーズWUG!」とか、そういった感じのスピンオフ作品でお願いしたいどうかひとつ。