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佃煮にするほどお借りしたDVDから「死の銀嶺」。アルプスはピッツバリューの大パノラマを舞台にした凄惨な山岳劇。サイレント映画とは思わなかった。ひるがえって百聞は一見にしかずを体現するような、85年前の映画とは思えない、体力を消耗するほどのダイナミズムに圧倒されっぱなしの凄い映画。冒頭テロップの通りネガが現存せず、90年代に発見された複製フィルムに字幕と音楽を加えて復元された甲斐ある大傑作だと思う。様々な伏線をすべて回収するドイツ映画らしい丁寧さと、生前の姿を留めて氷に閉じ込められたヨハネス夫人の、ちょっと松本零士っぽいロマンチシズムも素晴らしい。機会があれば必見だと思う。アーノルド・ファンク監督で1929年。

アルターからようやっとスーパーシルフとメイヴが再販される模様。しかしスーパーシルフは兎も角、メイヴなんかアニメより小説版のが間違いなくカッコいいと思うんだけど、そのへん世間的にはどうなのか。ちなみに雪風と言えばまだワンヘスが産業貿易センターでやってた時代にジャムのガレキを買い損ねたことをいまだに残念に思っている。

今週のゴラクのレビューで久しぶりに通して読みたくなった「野望の王国」だけど、全28巻どころか1巻を読んだだけでもうお腹いっぱい。そらこんなん何年も描いてたら由起賢二のアタマもおかしくなるわ。