キング・オブ・スリルス

ザ・シネマ「バーディ」。テンフォーでも「大空を飛ぶ少年」が上位にくるワタクシ的にとてもポイントの高い映画。瑞々しい画面を締めくくるラストシーンは主題歌の「ラ・バンバ」を控えて最高の演出になっていると思う。でもあんまり人さまにおススメできない内容はサスガはカンヌのグランプリ作品。アラン・パーカー監督で1984年。傷痍軍人の現実と過去が入れ替わる手法は世界で一番観直したくない映画の「ジョニーは戦場へ行った」をちょっと髣髴とさせるけど、そいや当のジョニーもカンヌでグランプリだった。

日本映画専門チャンネル「薔薇の標的」。レアなもみあげスタイルで遠目には尾崎紀世彦にしか見えない加山雄三が、岡田英次率いる秘密結社のトップクラスの殺し屋からSL撮り鉄へと華麗な転身を果たす映画。トビー門口も参画して銃器類の緻密な設定に、ひるがえってザルにもほどがある展開がまるで小池一夫の劇画のよう。と言うわけでガンマニア以外でこの映画が面白い人はきっぱり病院行ったほうがいいと思う。西村潔監督で1972年。