人の心には悲劇的な気分を持ち続けることの不可能性がある

ジョン・ウィンダム「トリフィド時代」読了。流星群を目撃した人類の大半が盲目となり、この機に乗じて肉食植物トリフィドが人類を襲う。これを原作にとる恐るべきB級映画「人類SOS!」と違ってずいぶん主知的な内容で、確か映画にはなかったと思う、極めて危険なトリフィドが世界規模で栽培されるに至った経緯が面白かった。ひるがえって解説にある「恐るべき恐慌と社会的混乱の惹起」が、イギリス郊外に限定されたミニマムなシチューエーションでは描ききれなかったのは残念。ジョン・ウィンダムと言えば、こちらも映画になった「呪われた村(未知空間の恐怖・光る眼)」も面白かったけど、考えたらどちらも眼にまつわる異聞で、ウィンダム氏は眼になんかこだわりがあったのかしらん。マーヴェルの詩を引用したことから出会った男の高い知性を主人公が汲みとるシーンがガンスリンガー・ガールの終盤のやりとりを髣髴とさせたのは余談。

なんかアプローチがハイスクールD×Dとまったく同じのダイミダラー。勘違いも甚だしい熱血やギャグはいつものことで置いといて、腐ってもロボットアニメで主役ロボットがカッコよくないって致命的ではないか。スタッフ諸氏アタマ大丈夫か。