ミノタウロス作戦

DVD「ゼロの決死圏」。「ミクロの決死圏」と「決死圏SOS宇宙船」とこれで決死圏3部作(四月バカ)。スパイモノと言うよりは1965年頃から「スターウォーズ」が登場する前夜までの10年間に流行ったポリティカル・エスエフの質感だと思うけど、どちらにせよ死ぬほどカッコいいタイトルにひるがえった恐るべき凡作に違いはない。アメリカの良心と謳われたグレゴリー・ペックが度を越した愛国心からアメリカの恥みたいなスパイ組織に与するアイロニーと、原題「The Chairman」こと毛沢東のそっくりさんとピンポン外交するところだけ面白かった。隻眼メガネがマンガみたいなシェルビー将軍のアーサー・ヒルは「アンドロメダ…」のストーン博士のひと。かのリー・トンプソン監督で1969年。

ヤフオクでたまさかにお取り引きする奈良の出品者のひと。当時、一般誌に取り上げられるロボット刑事を「あの!」「千葉真一が!」「しかも!」「千葉治郎のアニキ!」で表現するセンスが素晴らしい。なにぶん面白い怪獣ファンは希少種につき、近隣のよしみでいっぺんお会いしてみたい。