「いやだわ!プラスチック爆弾を唇に塗るなんて!」

NECOのマイティジャックは「メスと口紅」。死ぬほどカッコいいサブタイトルにハマーフィルムを髣髴とさせる改造人間テーマと、スパイもののセオリーの秘密兵器を盛り込んで、低空飛行が続くシリーズでもかなり面白いハナシではないかと思う。メンバーでも南廣と並んでダンディな春日章良が目立っているのもポイント高いと思うけど、ひるがえって巨大戦艦のはずのマイティ号?MJ号?がフラフラ飛んでくるトクサツは相変わらずどうでもいい。隆慶一郎こと池田一郎の脚本ではフィルムの矛盾がすべて解消されていて、なかでも天本英世が池田和歌子に大発明の口紅の仕掛け(カメラ、超微弱電波発信器、時限装置つきプラスチック爆弾と、こちらは麻酔弾が3発)を教えるユーモラスなシーンがオミットされたのは惜しいけど、ウエットスーツを脱ぐが早いか髪を整える南廣や、冒頭のガリレーでのメンバーのやりとりはフィルムのがオシャレに仕上がっていると思う。なんたって主題歌が流れる発進シーンのカッコいいこと。ちなみに蛇足にもほどがあるスティブラーVSマイティ号?MJ号?のシーンはシナリオには全然まったくカケラもありません。