生死を問わず!

豊田有恒「あなたもSF作家になれる(わけではない)」読了。エッセイと言うか自伝と言うか、とにかく知的で悪質で面白かった。なかでも氏の虫プロ時代の仕事を俯瞰できる「映像の時代」はもっと早く読んどくべきだった。ちなみに初代ヤマトのエスエフ設定を担当した氏によれば、ヤマトは一見エスエフの体裁をとりながら各話はまったくエスエフ的でない通俗的なドラマ(第二次世界大戦のパロディでもある)で、だからこそあれだけヒットしたとの見解らしい。しかしヤマトとほとんど同時期の小隅黎氏のガッチャマンでのエスエフ考証のお仕事にまったく触れていないのはヒジョーに気になるところではある。あとアニメファン的にもマイナーな「ジェッターマルス」をわざわざ絶賛しているところはサスガはエスエフ作家と妙に感心する。

ヤマトと言えば作画につられて中盤から改めて見続けている2199を思い返して、見せ場になるはずの七色星団戦もガミラス本星の決戦も、また50年代の東映動画のアニメみたいに毎回名前がクレジットされるキャラクターも、自分の記憶力の悪さを差っぴいても驚くほど印象が薄いことに唖然とする。アタマに残っているのはそれこそカネのかかった作画(それでも毎回ベストとは言い難い)と女性隊員のケツばかり。結局ヤマトなんてアニメにとってエスエフが未踏の地だった昭和49年にやったから凄かっただけと言うことで、実際、ザンボットやメカンダーロボのあとの再放送で初見した(当時は「猿の軍団」のちハイジ派)自分などはこれと言って感銘を受けた覚えがなく、そろそろみんなそのことに気がついてもいいのではないかと。

あと女性隊員は水着なんかより普段のスーツのがひゃくまんばいエロいと思うんだけど、肌の露出が多ければそれでいいのか?

アニマックス「劇場版・銀河鉄道999」。酒場でも甲板でも文句なしのカッコよさ!きっぱりキャプテンハーロックはこれだけでいいんじゃね?あとこの歳で改めて観ると裸カチューシャのガラスのクレアの際立つエロさが大変よろしい。