分子構造破壊光線

vakisim2013-05-05

WOWOWシネマで「男はつらいよ・フーテンの寅」、WOWOWプライムで「総天然色ウルトラQカネゴンの繭」、東映チャンネルで「トラック野郎・男一匹桃次郎」を観ていたら、3本全部に野村昭子が出ててビックリした日。

しかし「トラック野郎」を観て思ったけど、マドンナのハートを射止めるべく一意専心の精進に励む桃次郎に比べて、寅さんは体面を気にするばかりで何ら努力をすることもなく、かと言って「○○だよ全員集合!」のいかりや長介みたいに失恋をたちどころに甘受する大様さもなく、それが寅さんへの不満感、ひいては映画の冗長さに繋がっているのではないかと思う。あと寅さんの恋が破れることを知っている周辺が毎回それを無意味に隠そうとするのも宜しくない。期待させてあとでガッカリさせる嘘は悪質だと藤子不二雄もハリ千本バッジで言っている。

稀代の名怪獣パゴスの登場する「虹の卵」まで俯瞰して、「総天然色ウルトラQ」は、カラーに比べて敷居が高いモノクロ作品への親しみやすさに貢献した点を考えると、結構これが意義のある作業だったのではないかと思いなおす。なんたって桜井浩子がモノクロのひゃくまんばい可愛くなってんのがいい(こればっかり)。