恍惚と不安

東映チャンネルの「悪魔くん」から、粒ぞろいの第1クールでも出色の怪奇譚「幻の館」は、洋館もので妖婆もので絵画妖怪ものでもある贅沢な一篇。佐藤肇監督が述懐する洋館セットのチャチっぷりもさほどでないが、肝心の絵画妖怪の撃退法だけがどうにも腑に落ちないところ、これも監督が「なぜ、そうなるのか?と言うヤボは抜きにして」と語っているので、あえて気にしないことにする。

同チャンネルの劇場版・仮面ライダー響鬼。内容はいまさらどうと言うこともない。でも鬼らが鼓騒するオープニングは「仮面ライダーV3対デストロン怪人」のライダーマシーン揃い踏みジャンプを髣髴とさせるサプライズで気絶するほどカッコいい。