ぼくはもはや地上には幸福がないと悟った

ゴーチェ「死霊の恋・ポンペイ夜話」読了。幻想譚を5編所収。死霊や悪魔が登場しながら上品でロマンチックな筆致で面白かった。ちなみにヨーロッパでもっとも優れた吸血鬼小説のひとつと賞される、そしてやたら分別のある女吸血鬼が登場する「死霊の恋」目当てで読んだけど、併タイトルでポンペイの遺跡から恋のチカラで甦った女性と青年の愛欲を描いた「ポンペイ夜話(1852)」が圧倒的に面白かった。と言うかこれはマシスンの「ある日どこかで」の元ネタではないのかと。