マグニチュード5ぐらいの震度があるからねぇ

DVD「太陽の怪物」。事故で放射能に晒されて怪物化したのはお気の毒だったけど、そのあとの破滅への道程は自業自得にもほどがあるような。でもまあラストシーンのガスタンクの攻防(とか言って拳銃一丁の田舎警官との一騎打ちだけど)は結構迫力があったんで許す。原始トカゲ人間こと太陽の怪物もカッコいい。大蔵映画の単独半裁欲しいなあ。ロバート・クラーク監督と主演で1959年。

東映チャンネル「恐竜・怪鳥の伝説」。まったく伝説をぶっこいて許せるのはこの怪作くらいではないか。やるたび観るもんでもう30回くらいは平気で観てる、そして今後もまだまだ観るはずの世界で一番ザンコクなお子向け怪獣映画。滝沢聡の活躍と諸口あきらの歌が楽しめるだけでお腹いっぱい。お腹いっぱいと言えば牧冬吉とうもろこし食い過ぎ。テレビ版の「日本沈没」を丸パクリしたラストシーンを観るたび、今津東映では渡瀬恒彦と沢野火子(誰やねん)が手を繋いだところで緞帳が降りて最後の溶岩のシーンが観れなかったことを思い出す。倉田準二監督で1977年。

日本映画専門チャンネルガンヘッド2025」。詳細を知らないまま楽しみにして観たら、コトブキヤのプラモのコマーシャル・フィルムだった。お前はボルトインボックスか!川北紘一監督で2011年。

アナイス・ニン「小鳥たち」読了。清貧の女流作家が大富豪の老コレクターの依頼で匿名で書いた13編の官能小説が死後に公刊されたもの。70年前の作品にしては驚くほど際どい描写がサービス満点で盛り込まれてはいるものの、いかんせん男のワタシが読んでも全然まったく感じるところがないのが女流作家のメンタルの悲しさ。あとエロ展開に都合のいい設定がエロゲよろしく被りすぎ。でもクライアントの「詩は不要」の至上命令下でも現ずる女性らしい繊細な筆致は良かったと思う。

WOWOWシネマ男はつらいよ・純情編」。長崎を舞台にした前半は良かったけど後半はマドンナの若尾文子が寅次郎にまったく脈がないまま進行するのが辛すぎる。前作の面白さは一体なんだったのか。山田洋次監督で1971年。