華麗なる人々

花王サントリーの不買にこのたび秋田書店を加えて、とりあえず「木曜日のフルット」は次の4巻から見送ろうと思う。つかいっそ移籍を希望。

福永武彦「愛の試み」読了。確然たる孤独に照らした可能性としての恋愛論。本文のエッセイは格調高すぎて半分くらいしか理解不能。でも脚注的に入る挿話が小説家の強みでどれも面白い。なかでも「細い肩」の美しさと切なさはただごとでない。切ないと言えば「異性間に友情はあり得るか?」とるりかルートみたいな一節も面白かった。ところで著書の福永氏は「モスラ」の原作に参画している人で、そのデリケートな筆致は怪獣映画でも珍しい作品の母性に大きく加担していると思う(ついでに福永氏は池澤春菜の爺さんでもある)。

阪神百貨店ウテナの原画展って当世いったいどんな需要があってのイベントなのか。とは言え自分も「あんたは世界を革命するしかありまへんな!」で始まる怪人続々シリーズになる後半は結構好きだったけど。

東映チャンネル「RX対風の騎士」。なんべん観てもガイナギスガンってええもんかわるもんかよくワカラン。お前は必殺のアームガン・グリーンベレーのおっちゃんか。あとガイナギスガンの弱点のペンダントのオルゴールがちゃんと正時に鳴って、しかも地球に戻って(天知茂の「地獄」のラストシーンみたいに)まったく時間が経ってなかったらもっとロマンチックだったのに、ちょっと残念。でも当然みたいに面白いので許す。