ボクのときは池袋の文芸座でした

ファミ劇「祭のあとにさすらいの日々を」。岸田森西村晃ジャン・ギャバンの「望郷」を時代を越えて回顧する奇跡のようなシーンに気象情報のテロップが入るなんて信じられない。以前に東映チャンネルの「飢餓海峡」で三國連太郎がまさに投身自殺する瞬間に同じく気象情報が入ったときもビビッたけど、一体どんなタイミングやねんと。所詮はファミ劇とは言え興醒めにもほどがある。それはともかくこの頃の脂ぎってる水谷豊っていいよなあ。

五木寛之「男だけの世界」読了。マスコミやショウビジネスに生きる男たちを描いた6篇。どれもテレビドラマのようだったけどテンションの高い大人の駆け引きは面白かった。三者三様の興行師が登場する「梟雄たち」がなかんずく印象に残る。ところで解説で「大江健三郎の時代が終わって五木寛之の時代が来た」みたいなことが書いてあったけど、自分は大江健三郎がいいと思ったことなんて一度もありませんよ?