愛想が良い人間は人が考える以上に人生での苦労が多い

ヨゼフ・ロート「果てしなき逃走」読了。オーストリアの将校が第一次大戦でロシア軍の俘虜になり、赤軍兵士となり、いつか居場所を求める過客となる。ナチスの残党狩りみたいな丁々発止の追撃戦かと思ったら、逗留地で女性への慕情も重ねたりして結構のんきな小説だったけど、随所に顕れる、ユダヤ人の作者らしい主人公の呻吟と、そしてタイトルの意味を成すと思う最終章の最後の一節は結構来るものがある。

休日にて阪急三番街に出かけたら、ちょうどドキドキ!プリキュアショーを開催中で、お客さんから誕生させるのが失礼にもほどがあるオリジナル怪人・ジャンケンジコチューVSプリキュアの戦いがちょっと観たかったけど、ご観覧の皆さん当然みたいにご家族連れにて異邦人はとっとと退散する。しかしぬいぐるみ被ってるとは言え、あらかじめ用意されたドラマにあわせて動くのって大変ではなかろうか。

ネットで不用意な発言する連中見るにつけ、鶴光のオールナイトニッポンの「言葉ひとつで命落とすこともあるんやぞ!」を思い出さずにいられない。