おしゃれ大作戦

ファミ劇レッドバロンはシリーズでいちばんカッコいいと思う鉄面党ロボット、かつてロッキー山脈の森林警備を担ったガルニゾン=エース戦。藤川脚本2連発のあとはウエショー怒涛の4連発で、続くエレキアマゾン戦ともニューシネマっぽい暑苦しい絵作りもベスト・フェイバリット。藤川の豪龍戦やベスピオス戦と打って変わって自力で起死回生のチャンスを手にする主人公は、ウエショーはねちっこいギミック魔の本領も遺憾ない一方、ちゃんとヒーロー番組の機微がわかってんのが嬉しくなる。そして特撮ヒロインの大半が心からどうでもいい自分にとっても、牧れいのエキゾチックな魅力にはどうにもあらがい難い。

中勘助の短編集を読了。「犬」は、当節の陵辱エロ漫画そのもので、これが大正時代に脱稿されたのは驚き。手塚治虫の「鳥人大系」をちょっと髣髴とさせる「鳥の物語」は、ずいぶんコミカルで読みやすいと思ったら、朝夕の挨拶を通りからかかさず送ってくる近所の小学生のために作者が書き下ろした作品らしく、そんな経緯も微笑ましい。ついでに所収の「銀の匙」も読み返し、おけいちゃんへの萌えを新たにする。