しかしこれからどうしたら良いかはさっぱり見当がつかなかった。

ヘッセ「婚約」読了。これも現在は絶版。うち一篇「マチアス神父」に至ってははっきり「ヘッセが作品に不満を感じてオリジナルからも省いた」と高橋健二氏の解説にもある。ところが所収の三篇とも粒揃いで面白く、なかんずく傑作だと思ったのがその「マチアス神父」だった。厚かましくもヘッセ相手に東西と今昔の感に堪えないと言うハナシ。

シュピーゲルもガンガーもテラ・グローリーも(そしてハリケーンロボットも)どこまでも一直線に飛んでいく、ステージに無限の広がりを感じさせる操演こそが矢島トクサツの真骨頂ではないかと思う。そのへん知りたいので自伝を買った物好きは貸してくれたまえよどうかひとつ。