崩れゆく邪悪の塔!!

そしてボルテスVの最終回。生きとし生けるものすべてへの愛を育んで地球とボアザン星それぞれに嫁はんがいた剛博士はどうかと思うけど、ほかは長浜監督以下のスタッフの理想が見事に結実したテレビアニメ屈指の美しい結末だと再確認する。自己顕示欲だけで作るアニメではこうはいかない。併せてボアザン貴族の絶妙の機微に触れ、予告編の塩山絵を全部描き直した金山作画を得て、実質の主人公に完成したプリンス・ハイネルもまたワタシのアニメ男前の3強の一角としてめでたく更新されることになった。翻ってボルテスに関わったメインスタッフの後年を顧みると、実質サンライズ作品でも所詮は東映テレビ動画の作品でこれだけの完成度を示してしまったのは良かったのか悪かったのか。